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四弘誓願とベッポの言葉

四弘誓願。お坊さんであれば宗派によっては毎日唱えているなどという方も多いかと思いますが、普通に日常を過ごしているとなかなかに耳にする機会などなく。法事の際に耳にするあれぐらいの感覚の方が少々いるという類のものではないでしょうか。きっと初めて聞いたという方もいらっしゃるでしょう。

四弘誓願とは、この四つの誓いの事です。

この四つの誓いと、ミヒャエル・エンデの『モモ』の中に出てくる道路掃除夫のベッポの言葉の相性が実はよくて、それっぽくありがたい感じで占いの結果をお伝えするのにつかえるので、実践例を含めて紹介したいと思います。

ミヒャエル・エンデの『モモ』の中に出てくる道路掃除夫のベッポの言葉は、星占いで月が象徴するものを説明するときに、牡牛座の月の説明の中でも引用させていただいています。コツコツ地道にやることを推すときに引用しやすいです。

衆生無辺誓願度・煩悩無尽誓願断・法門無量誓願学・仏道無上誓願成は、向上心が大事とか慈愛の心が大事ということを否定しづらい感じで説教臭く使えるのに意外と便利です。この四つの誓願は後程詳しく説明するとして、『モモ』の中に出てくる道路掃除夫のベッポの言葉を引用します。

「いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん。わかるかな? つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひとはきのことだけを考えるんだ。いつもただつぎのことだけをな。」またひとやすみして、かんがえこみ、それから、「するとたのしくなってくる。これがだいじなんだな、たのしければ、仕事がうまくはかどる。こういうふうにやらにゃあだめなんだ。」そしてまたまた長い休みをとってから、「ひょっと気がついたときには、一歩一歩すすんできた道路がぜんぶ終わっとる。どうやってやりとげたかは、じぶんでもわからん。」彼はひとりうなずいて、こうむすびます。「これがだいじなんだ。」

モモ ミュヒャエル・エンデ作 大島かおり訳 
岩波書店1976年9月24日発行
1989年12月20日第41版
48ページ、49ページからの引用

このベッポのフレーズを引用するときのコツは、まずとてつもなく長い道路を掃除する道路掃除夫の話だという事をお伝えして、占う方の課題について大変なもので、途方に暮れる。逃げ出したくなるものだという気持ちに共感して寄り添う事です。まずは相手に、たいへんな偉業を達成しようとしている凄い方だ。それをきっと達成できる能力を持ち合わせている方だという事をお伝えし、能力へのリスペクトをお伝えするとさらに良いです。