ビギナーズラックという言葉があります
あれ、多分確率的には普通のことです。
10分の1で勝てるギャンブルを7回ぐらいすると、半分以上の人は1回以上勝ちます。中には2回以上、場合によっては7回とも勝つ人もいます。
27.1%の人は、3回の挑戦で1回以上勝ちます。そのうち10人に一人は2回以上勝ちます。
ところで、63.2という数字に見覚えはありますか?
ある事象が発生する確率分母Nに対してN回試行した場合に、その事象が1回以上発生する確率をパーセント表記した時の値ですね。
Nの値がある程度以上大きいとき、63.2%になります
もう少し面倒な言い方をするとNの値が大きくなると63,212%に近づきます
少し具体例を
2回コイントスして、少なくとも1回以上表が出る確率は
- 表・裏
- 表・表
- 裏・表
- 裏・裏
のうち、裏・裏になったときだけ表が出ていないので3/4=0.75ですね
ですから、2回コイントスして1回以上表が出る確率は75パーセントです。中には2回とも表が出る人もいます。ただし25パーセントの人は一回も表が出ません
三分の一の場合はどうでしょう
じゃんけん一回勝負で勝つ確率ですね。負け・勝ち・あいこの三通りなので
- 勝ち・勝ち・勝ち
- 勝ち・勝ち・負け
- 勝ち・勝ち・あいこ
- 勝ち・負け・勝ち
- 勝ち・負け・負け
- 勝ち・負け・あいこ
- 勝ち・あいこ・勝ち
- 勝ち・あいこ・負け
- 勝ち・あいこ・あいこ
- 負け・勝ち・勝ち
- 負け・勝ち・負け
- 負け・勝ち・あいこ
- 負け・負け・勝ち
- 負け・負け・負け
- 負け・負け・あいこ
- 負け・あいこ・勝ち
- 負け・あいこ・負け
- 負け・あいこ・あいこ
- あいこ・勝ち・勝ち
- あいこ・勝ち・負け
- あいこ・勝ち・あいこ
- あいこ・負け・勝ち
- あいこ・負け・負け
- あいこ・負け・あいこ
- あいこ・あいこ・勝ち
- あいこ・あいこ・負け
- あいこ・あいこ・あいこ
14・15・17・18・23・24・26・27の8種類は勝ちがないので、19/27=0.703ですから70パーセントです。
なので、じゃんけんを3回すると70.4パーセントの人は1回以上勝ちます。そのうち22パーセントの人は2回勝ちます。3.7パーセントの人は3回連続で勝ちます。ただし、29.6パーセントの人は一回も勝てません
三分の一を三回ですでに全パターンを書き出すのがしんどい・・・NのN乗を舐めてた・・・4分の1を4回だと256通りになるのでもうやめます
何回目での勝敗(あいこ)になったかを気にしないと
- 勝ち・勝ち・勝ちが1回発生
- 負け・負け・負けが1回発生
- あいこ・あいこ・あいこが1回発生
- 勝ち・勝ち・負けが3回発生
- 勝ち・勝ち・あいこが3回発生
- 勝ち・負け・負けが3回発生
- 勝ち・あいこ・あいこが3回発生
- 負け・負け・あいこが3回発生
- 負け・あいこ・あいこが3回発生
- 勝ち・負け・あいこが6回発
となります。
N分の1の確率で起こることがN回の試行で1回以上起こる確率は
- 2分の1の場合75%
- 3分の1の場合70.37%
- 4分の1の場合68.36%
- 5分の1の場合67.23%
- 6分の1の場合66.51%
- 7分の1の場合66.01%
- 8分の1の場合65.64%
- 9分の1の場合65.36%
- 10分の1の場合65.13%
- 100分の1の場合63.4%
- 150分の1の場合63.34%
- 200分の1の場合63.3%
- 300分の1の場合63.27%
- 500分の1の場合63.25%
- 1422分の1の場合63.22%
- 5946分の1の場合63.215%
- 10000分の1の場合63.214%
ここまでは割と知られているというか、一般教養だと思うのですが、N分の1をN回ではなく75%ぐらいの試行で起こる確率は実は50%です。半分の試行でも39.4%ぐらいで1回は起こります。30%ぐらいの試行でも26.9%ぐらいで1回は起こります。
100回位に一回しか起こらないことが30回試行すると26.9%ぐらいの確率で少なくとも一回起こるのって、割と発生する気がしませんか?
100回に一回しか当たらないくじを30回引いたとき、4人に一人以上は『1回以上』当たりを引く。と言い換えると、まじで?ってなりません?
まあ逆に100回に1回しか当たらないくじを200回引いても当たらない確率も13.4%ある上に、300回引いても当たらない確率は4.9%あるので、8人に一人ぐらいは倍挑戦しても辺りを引けない。25人に一人は3倍挑戦しても無理なのですけど。そしてなんと、選ばれし1.8%の人は4倍でも無理です。0.6%の人は5倍でも無理です。さらに選ばれし0.1%の人は7倍でも無理です。10000人に一人ぐらいは9倍でも無理です。
因みに10分の一の試行では11%ぐらいの確率で少なくとも1回発生するので割と確率通りな感じです。
1年間に交通事故にあう確率が500人に一人らしいので、10人に一人は50年ぐらいの間に1回以上交通事故にあう感じになります。