水瓶座が象徴するもの


水瓶座(宝瓶宮)
元素:空気 支配星:天王星(土星) 様相:不動宮(固定)
極性:男性

ナルシスト・サービス精神
オリジナリティといった事象を象徴します。

山羊座で真実が体系化され、ルール化されたとすれば、水瓶座では、そのルールが集団に適したものであるかどうかを再度見直します。ルールが集団にそぐわなかったり、不平等であったりすれば、ルールそのものを変革する柔軟性を持っていると言えます。

ギリシャ神話での水瓶座

ギリシャ神話では、神々の宴会で給仕をしていたガニメデスであるとされています。

元々、神々の宴会の給仕は、ヘベという美しい女性が務めていたのですが、この女性がヘラクレスと結婚することになりました。

そこで大神ゼウスは、新しい給仕が必要だと考えて下界におります。そこで見つけたのが、トロイの王子ガニメデスという美少年でした。ゼウスは大鷲に変身し、ガニメデスを連れ去ると、もし神々の宴会の給仕をしてくれるのであれば、永遠の若さと命を与えると言って説得します。

しかしガニメデスは、それは光栄な話ですが、両親が心配するからと言って渋ります。

そこでゼウスはトロイの国王と王妃を説得し、トロイの繁栄を約束したうえで、いつでもガニメデスの事を思い出せるよう、彼の姿を星として天に上げました。

多分、ゼウスが経営していた高級クラブのママであるところのヘベ(多分ゼウスとは愛人関係)が、常連のヘラクレスさんとくっついてしまって結婚することになったので、店をつぶすわけにもいかないし、ヘベとの愛人関係ももう無理だし、というか、そろそろヘベも年齢がいってきて、ちょっと飽きてきたところだったし、新しいママ兼愛人を探しに隣の町に行ったら、ガニメデスという美少年を見つけてしまいました。

この際男でもいいか、男なら寝取られて結婚なんてこともないし「俺男でもいけるし」という気分になったゼウスさんは、大金を積んで彼をスカウトしましたとさって話?

水瓶座が象徴すること

水瓶座のサインは空気のサインであり、固定のサインです。星占いで水瓶座の方というと、太陽が水瓶座の方向にある時期に生まれた方、1月20日~2月18日生まれ、24節気でいう大寒と立春の時期になります。

大寒とは、一年で最も寒い季節となります。こもり、集中することができる季節といえます。そのため、これまでを見つめ直し、再構築するサインとなります。ここまでの集大成として、悪しきを正しながら、全体最適を求めて協調を求めつつ再出発するサインともいえます。

山羊座のネックであった悪法も法なりの精神を軌道修正し、見つめ直すターンとなるのです。そのため、集団の中でより客観性をもって、うまくやっていくように物事を調整するという精神を発揮します。しかし一方では調整しすぎて実行力に欠ける側面や、集団としての落としどころを探ったり、平等を重んじすぎるために、個人的な感情や利益に反発する側面を合わせ持ちます。

水瓶座は支配星である天王星の革新を強く肯定しますが、土星の堅実さもまた強く肯定します。このことは水瓶座が単純な破壊と創造を肯定するものではないことに由来します。かといって、単純にルールに縛りつけ、個を制約するものでもないということではありません。個々の自由と平等を維持しながら、全体としての成長を目指すサインなのです。

九星では立春からサイクルが始まるということを考えますので、東洋的には水瓶座の季節は始まりの季節ということになります。これはどちらかというと、水瓶座の再構築を始めるサインであるという側面をスタートとして考えるのか、山羊座の誕生をスタートとして考えるのかの違いだと考えると理解しやすいかもしれません。

水瓶座のサインと天王星の事を考えていたら、この言葉が浮かんできました。ジョン・F・ケネディの就任演説の一節です。

And so, my fellow Americans: ask not what your country can do for you–ask what you can do for your country.

My fellow citizens of the world: ask not what America will do for you, but what together we can do for the freedom of man.

アメリカ国民の皆さん、あなたの国があなたのために何ができるかを問わないでほしい。あなたがあなたの国のために何ができるのかを問うてほしい。

世界市民の皆さん、アメリカがあなたのために何をするのかを問うのではなく、我々が人類の自由のために、一緒に何ができるのかを問うてほしい。

というものです。調べてみると、ケネディが生まれた1917年5月29日は天王星が水瓶座の位置にいた時代です。この演説を私はリアルタイムで見聞きしたわけではありませんが、その時代背景とこの演説からは、自由と平等をを守るために出た、とても水瓶座のサインに天王星を持つ方らしい発言だと思うのです。

この演説が行われた1961年1月20日には天王星はちょうど対極の獅子座で、まさに彼の天王星と、その時の天王星が、オポジションの関係を持っていました。東西の冷戦構造のなかで、まさにこの演説が必要だった時代だったのではないかと思います。

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