蟹座が象徴するもの


蟹座(巨蟹宮)
元素:水 支配星:月 様相:活動宮(始動)
極性:女性

忍耐強さ・縁の下の力持ち・防衛本能といったものを象徴します。

蟹座は安定を好みますが、移行してくる大元である双子座が
「柔軟すぎるがゆえに」移行の序盤では不快感を伴います。
多くの場合それに耐え(あるいは内にこもり)、やり過ごすことによって、いずれ来る獅子座への移行のきっかけを探ります。
うまく外に出るチャンスさえ見つければ、内に蓄えられたエネルギーを外に放出します。

ギリシャ神話での蟹座

ギリシャ神話では、ヘラクレスに踏みつぶされた蟹カルキノスだとされています。結構可哀そうな蟹です。

巨蟹と大蛇ヒドラ(ウミヘビ座)がそれなりに楽しく過ごしていた土地がありました。しかしある日、その土地にやんちゃな侵略者、ヘラクレスが大蛇ヒドラを退治にやってきます。

ヒドラは、持ち前の強い再生力を生かしてヘラクレスに殴られても殴られても反撃し、遂にヘラクレスを退けます。

しかし、ヘラクレスは諦めません。ヘラクレスが甥であるイオラオスの協力によりヒドラの頭を刈る⇒刈ったところを焼くという攻略を思いついて、再びヒドラを倒しにやってきます。

焼かれてしまったところが再生できないヒドラは、窮地に追い込まれます。友の窮地を救おうと、巨蟹は勇気を振り絞り、ヘラクレスの足元で彼の足を切ろうとします。しかし、まったく役には立たず、あっさりと踏みつぶされます。

大神ゼウスは、大蛇と蟹の事を哀れに思い、この戦いの記念として大蛇と蟹を空に上げたということです。

実は大蛇との戦いは、エウリステウスからヘラクレスに与えられた12の試練の一つで、元々裏で糸を引いていたのは大神ゼウスなのに・・・。

蟹座が意味すること

蟹座のサインは水のサインであり、始動のサインです。星占いで蟹座の方というと、太陽が蟹座の方向にある時期に生まれた方、6月22日~7月22日生まれ、24節気でいう夏至と小暑の時期になります。

夏至の頃というと、一年で一番日中の時間が長い時期ということになります。太陽を眩しく見上げながら、成長の方向性を定め、育み、その成長を喜び、将来の成果を期待する季節です。そのため、蟹座のサインは自分の中にある成長の可能性を慈しみ育むサインとなります。

一方で、慈しみ、育むということは、その対象を守るということでもあります。意識が内側に向いているということになります。外側からの変化に対して頑なに守ろうとするがあまり、内側に閉じ込めてしまうことにもなりかねません。

時として可能性への期待は、強いプレッシャーを与えることになります。可能性があるということを逆説的に言えば、『現状はそのようになってはいない』ということでもあり、何かの可能性を定め育むということは、別の可能性を捨てるということでもあります。

蟹座の支配星である月に強く働きかけます。蟹座が自分を守り、肯定するサインであるが故に居心地が良いのです。充足された環境で、のびのびと成長することができるのですが、環境が満たされているがゆえに我儘になったり、期待されていることと現状とのギャップに悩んだりします。

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