蠍座が象徴するもの


蠍座(天蠍宮)
元素:水 支配星:冥王星(火星) 様相:不動宮(固定)
極性:女性

探求心・凝り性
独占欲・忍耐といった事象を象徴します。

天秤座が自己と他者が異質なものであるということを認めるプロセスであったことと比較して、蠍座は再度自分自身と他者との根源的な同一性を模索します。

ギリシャ神話での蠍座

ギリシャ神話では、オリオンを殺した蠍とされています。

オリオンはいろいろあって調子に乗り、最も得意分野であった狩りについて「俺様最高」という振る舞いをして、狩りができる(獲物を与えてくれる)神ガイアへの感謝の気持ちを忘れてしまいます。ガイアがそのオリオンを懲らしめるために遣わしたのがこの蠍です。

蠍がオリオンに近づき一刺しすると、オリオンは死んでしまいます。ガイアはこの蠍の働きを讃えて天に上げ星にしました。

同じく天に上げられたオリオンですが、蠍がよほど怖いのか、蠍座が天にいるときはオリオン座は天に昇ってはおらず、蠍座が西の空に沈んでから、その姿を現します。

蠍座が意味すること

蠍座のサインは水のサインであり、固定のサインです。星占いで蠍座の方というと、太陽が蠍座の方向にある時期に生まれた方、10月24日~11月22日生まれ、24節気でいう霜降と立冬の時期になります。

蠍座の季節を超えるといよいよ冬という季節になります。大きなコミュニティの中で収穫の喜びを分かち合い、厳しい冬に向けて再び小さなコミュニティに帰っていくサインとなります。集団の中の自分を見出し、その集団の中に本当に大切にしたい自分自身の仲間を求めるサインです。

自分自身と他者は異なるものであるということを認識しながらも、他者と同じ価値観を共感するということに喜びを見出すのです。色々意見の食い違いもあったけれど、「本質的なところで目指す方向性は同じ」だということに喜びを見出します。

集団の中で、自分自身と他者は異なるということを理解したうえで、自分自身と共感できる自分と同一性のある、共感できる他者を求めるサインです。仲間との深いつながりを求めるサインであると言えます。

しかし自分自身の強い感情、感動であったり、苦しみといったものが、他者と共有できることを求め、強要する傾向にあるため、「自分にとって大切なものが、他人にとっても大切なものである」と思い込みがちです。

蠍座は支配星である冥王星に強く影響を与えます。関係性を完成させようとする力が強く働きますが、関係性の完全なる完成形の一つは同一化です。自他の同一化、融合というテーマはとても大きな喜びと熱狂を生み出すすテーマではありますが、強烈な一体感は時に危険と狂気をはらみます。

また蠍座は火星も支配星となります。火星の執念的な情熱を肯定します。自分と他者が分かり合えるはずだという思いの根底に流れているエゴイスティックな感情は『自分の事を他者がわかってくれるはずだ』という、他者への強い信頼が源泉になるのです。

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