乙女座が象徴するもの


乙女座(処女宮)
元素:土 支配星:水星 様相:柔軟宮(変化)
極性:女性

癒し・根気強さ・節制
正義感の強さ・几帳面といった事象を象徴します。

獅子座が「自分自身が持つ能力」を他者から認められたい。称賛されたいという欲求の象徴だとすれば、乙女座は「集団の中の自分自身」を強く意識します。

ギリシャ神話での乙女座

ギリシャ神話では、農業の神デメテルであるとされています。デメテルと大神ゼウスの間にはペルセポネという娘がいました。あるとき、ペルセポネが花を摘んでいるのを見かけた冥界の王ハデスは彼女に心奪われてしまいます。

ある日ハデスは、ペルセポネを攫って冥界へ連れて行ってしまいます。娘が攫われたことをデメテルはたいそう悲しみ、悲嘆にくれた毎日を送ります。

農業の神様が悲嘆にくれて仕事をしないおかげで、地上には作物が実らなくなってしまいました。

それを見たゼウスは、ハデスに娘を返すように言います。ハデスは渋々ペルセポネを返すことにしますが、帰り際にペルセポネに冥界の果実(ザクロ)を手渡します。実は、冥界の食物を口にしてしまったものは、冥界から出ることを許されないというルールを隠して、冥界からの餞別として、それを与えたのです。

ペルセポネはうっかりその果実を口にしてしまいます。それを知ったデメテルは、娘を取り戻すことができないとたいそう嘆き悲しみます。

大神ゼウスはそれを見て、ハデスや他の神々と調整し、冥界の果実を全て食べてしまったわけではないので、その食べた量に応じて一年に三ヶ月程、ペルセポネは冥界で過ごさねばならないということで、何とか落としどころを見つけます。

結果地上では、デメテルのもとにペルセポネが帰っている間は作物が実るようになりましたが、娘が冥界に行っている間、デメテルが嘆き悲しむので、一年のうち3か月ほどは作物が実らない季節(冬)ということになったのです。

基本、花を摘んでいる若い女がいると、ハデスもゼウスもナンパしちゃう感じ?

乙女座が意味すること

乙女座のサインは土のサインであり、変化のサインです。星占いで乙女座の方というと、太陽が乙女座の方向にある時期に生まれた方、8月23日~9月22日生まれ、24節気でいう処暑と白露の時期になります。

暑さが緩み、実りの季節、収穫の季節となります。成長から、成果を求めて行動する季節ということになります。勢い任せの成長ではなく、着実に結果を出すために、物事の体系づくりを行います。実りの季節に手に入れた成果を選別し、整理します。

これまでの成長で手に入れたものを貴び、他者と喜びを共にすることに自らの喜びを見出すサインです。そのため、獅子座にいる間は、集団の中で自分を誇示することに力を割いていたものが、状況に応じて物事を調整する、調整者としての役割を持とうとし、集団を一様であるように保とうと努力します。

つまり、集団からはみ出すことを嫌い、また他者に対してもはみ出さないことを求めます。それがゆえに、表面化した細部に固執します。自分自身が緻密でミスが少ないがゆえに、それを他者にも求めて、細かなミスであっても気になってしまうのです。

支配星である水星の論理的な側面や判断力に強く働きかけます。物事を整理し選別することを強く肯定するのです。他方で選別するということは、意にそぐわないことを捨てるということになります。整理するために取り決めたルールから外れたものを几帳面すぎるほどに排除してしまうのです。

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