ボイドタイム

月を中心とした星占いの会話をしていると、ボイドタイムという言葉がよく出てきます。

ボイドタイムとは、あるサインの中で最後に惑星が他の惑星と、アスペクト0度・60度・90度・120度・180度のどれかを形成してから、次のサインに移動するまでの間の事を指します。

単にボイドタイムという場合、月のボイドタイムの事を指すことが多いようです。

例えば月が、蟹座の中で8時頃に木星と60度のアスペクトを形成した後、13時頃に金星と120度のアスペクトを形成します。それを最後に蟹座では特に他の惑星とアスペクトを形成することは無く、16時頃に獅子座に移動します。というような動きをする場合、13時頃~16時頃がボイドタイムということになるようです。

ボイドタイムの間は、空白の時間ということで、月の力が弱まるとされています。感覚的にやや不安定な時間、方向感が定まらないことが多いように感じます。

月が次のサインへと移動する。つまり、新しいテーマに向き合っていく中で、変化していく時間。変化するにあたって、直前に影響を受けていた惑星の影響を強く受けながら、新しい道へと旅立つ準備期間のようなものでしょうか。

私たちが新しい場所に旅立つとき、そうですね、例えば、中学生から高校生に進学する様なときのことを想像してみてください。もしかすると、選択する進学先の志望動機は、その時に思いを寄せている相手と同じ学校に行きたいという動機だったりするかもしれません。あるいは、両親に薦められてだったり、制服が気に入ったからという理由だったりするかもしれません。

その思いを寄せる相手だったり、両親だったり、あるいは制服だったりというのが、月にとって、そのサイン(中学生時代)の中で最後にアスペクトを形成した他の惑星ということです。というと少しイメージしやすいでしょうか。

もしかすると、思いを寄せる相手と同じ学校に行きたいというのは、本人にとって少し高望みすぎて失敗し、打ちひしがれてしまっているかもしれませんし、あるいは、思いもよらない集中力を発揮して、歓喜に震えているかもしれません。

いずれにしても、直前の惑星からの影響を受けて、それが本人にとって好ましいか好ましくないかとは関係なく、新しいテーマに入っていかねばならない時間。ということで、何かを変えることができる時間ではない。そんなイメージで、空白の時間というものを考えています。

とはいえ、月のボイドタイムは2~3日に一度発生しているものなので、あまり気にしすぎると何もできなくなってしまいます。多くのボイドタイムは、もうぼちぼちお昼ごはんの時間。午前中でこの仕事を片付けて、昼はどこに食べに行こうか。昨日飲みすぎたから、昼ご飯にそんなに脂っこいものは食べたくないなあ、蕎麦屋にでもしておこうかなあ。などということを考えている程度のものだったりするものです。昨日飲みすぎた。というのが、直前のアスペクトのイメージです。この時間に新しい仕事を始めたりすることは無くて、早めに仕事が片付きそうならちょっとさぼるし、ちょっと無理をすれば昼までに片付きそうなら、頑張るぐらいなものだと思っています。ただこの例だと大方、昨日飲みすぎたなどというときは、頑張れば終われそうでも頑張れないとは思いますが…

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