夏は暑く冬は寒い理由

夏は暑く、冬は寒いです。とても当たり前のことですが、どうしてだか知っていますか?わたしはつい、暑すぎると地球が太陽から遠ざかってくれたらいいのにとか、寒すぎるともう少し地球が太陽に近づいてくれたらいいのにとか、そんなことを考えてしまうのですが、それは間違いです。むしろ北半球では。太陽からの距離は夏の方が太陽から離れているのです。

夏は暑く冬は寒い理由。結論を書いてしまうと、太陽の光があたる角度が違うのです。
地球は太陽の周りを楕円で廻っているので、確かに太陽に近づいたり、遠ざかったりしますが、そのことで地球の気温に大した影響はありません。太陽が強火になったり弱火になったりして火力調整しているかというと、そんなこともありません。太陽の光があたる角度が変わるからあたっている場所の温度が変わるのです。

地球は太陽の周りを楕円で廻っている

地球は太陽の周りを廻っていて、その軌道は楕円軌道になっています。とだけ聞いてしまうと、下のような絵をイメージしてしまって、成程、太陽に近づいたり遠ざかったりしているのだ。だから暑くなったり寒くなったりするのね。などと分かったような感じになってしまいます。地球と太陽の距離が地球の温度に影響を与えて、いないこともないとは思いますが…、楕円といってもほとんど円みたいな楕円ですし、先に申しあげた通り、北半球では夏場の方が太陽からの距離は遠いので、太陽からの距離は気温に影響はないと言って差し障りがないかと思います。


地球は楕円軌道している
地球の楕円軌道

地球がこの位置に居るとき、太陽から最も離れているから、冬の時期と思ってしまうが間違いです。この位置に地球がいるとき、太陽が見えるのは蟹座の方向のはずです。
楕円に合わせてホロスコープを置くと、上の絵の太陽の真上が春分点、真下が秋分点です。つまり春分点の時に地球がいる位置が太陽の真上で、その時太陽は牡羊座の方角に見えることになるので、こうなります。
楕円軌道に合わせてホロスコープを回す

ですので、地球が太陽から離れているのに、太陽が蟹座や獅子座の方向に見える季節。つまり夏の季節になります。
それに、北半球が夏なら南半球は冬です。南半球のサンタクロースは水着を着て、サーフボードに乗ってやってくるそうですよ。

太陽が強弱をつけている?

太陽からの距離が関係ないとすれば、どうして夏は暑く冬は寒いのでしょうか?太陽からの距離が地球の温度に関係するというイメージは、太陽が同じ強火でも、近火になれば激しく熱が伝わるし、遠火になればあまり熱が来ない。炭火で焼肉とか魚を焼く時のイメージですね。冬に焚火に近づかないと温まれない感覚です。
火にあたるイメージで、夏になると太陽がもう少し弱火になってくれないかな。とか、冬になるともう少し強火になってくれないかな。とか思うわけですが、これもまた間違いです。
確かに、夏の日差しは強く、冬の日差しは弱いです。ですから、太陽が火力調整していると言われると、うっかり信じてしまいそうです。

しかし、もしそうだったとするとやはり、北半球が夏の間、南半球は冬。北半球が冬の間南半球は夏。ということの説明がつきません。

太陽の熱を発する力の強弱が変わっているわけではありません。そんな、ガスコンロみたいな機能が太陽についているわけではありませんし、もし少しでも太陽が弱火になったら、多分地球は丸ごと氷になりますし、少しでも太陽が強火になったら、地球は溶けてなくなるかもしれません。

太陽の光があたる角度が違う

太陽の光があたる角度が違うというのはどういうことでしょうか?地球は太陽の周りを廻りながら(公転)、自分自身もその場で廻っています(自転)。ぐるぐる回りながら移動する、焼き鳥の串みたいなもので、焼き鳥の串に相当するのが北極と南極を結んだ自転軸となります。その自転軸。太陽の周りを廻る角度と垂直ではなくて、少し傾いているのです。結果、場所によって太陽の光があたる角度が違うのです。
こんな感じです。焼き鳥のつくねみたいな絵になりました。

地球の赤道傾斜角

この絵だけ見ると、やっぱり、冬の方が太陽に近くて暑そうですね…
ではこの絵だとどうでしょう。
夏と冬の日のあたり方の違い
夏場は太陽に向かって、少し前のめりに傾いているので北半球では太陽の光のあたる角度が90度に近づきます。逆に冬場は、太陽に対してのけぞっているようになるので、90度から離れます。
結果、同じ面積の地表に夏場は7本、冬場は5本の線があたっているということになるで、あたっている線の本数が多い方が暑いということになるのです。

先の絵では、夏の光は90度であたっているように書きましたが、日本では90度までの角度にはなりません。夏至の時に太陽の光が真上から、90度であたるのは北回帰線(北緯23.26度)冬至の時に太陽の光が真上からあたるのは南回帰線(南緯23.26度)の地域です。日本だと、沖ノ鳥島辺りで夏至の時に太陽が真上からあたります。
東京の北緯36度を考えると、夏至の太陽は77.4度の角度、冬至の太陽は30.6度の角度で日が差し込むので、ずいぶんと光のあたり方が違います。

赤道付近では、春分の日と秋分の日に太陽の光は頭上から降り注ぎます。なので、夏至には113.4度 冬至には66.6度の角度という計算になります。つまり夏至には北の空に66.6度、冬至には南の空に66.6度の角度になります。常に90度の角度に近い方に日の光はあたるので、暑いです。

北極付近では夏至には23.4度、冬至には-23.4度の角度で日の光が当たるので、夏は地平線付近でずっと太陽が出ている白夜がおこりますし、北緯66.6度以上では1日中日が昇らない極夜が起こります。ずっと低い角度で日が当たるので、寒いです。

四季について

地球の軸が傾いているから、そして私たちが、四季ができる緯度の場所、日本に住んでいるから四季があるのです。
そういえば、乙女座の物語の中で、デメテルが神様の仕事をしない間冬ができたというストーリーがありました。それまでは四季がなかったのでしょうか?
この物語を考えた人々は、四季があることへの感謝の気持ちを込めてこの物語を考えたのでしょう。
しかし、もしかすると、彼らが四季のある場所へ移住したことを暗示しているかもしれません。
更にひょっとすると、太古の昔は地球の軸は今の北極と南極ではない場所にあって、軸の傾きが変わったから、大きく気候が変わってしまったということを暗示しているのかもしれません。
完全に根拠(ソース)のない想像ですが。

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